大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和37(オ)544 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人岩瀬丈二の上告理由について。

借家法一条ノ二の正当事由による解約が一旦有効になされた以上、たとえ解約の

効果発生後に事情が変動しても、すでになされた右解約が正当性を失い無効に帰す

べきいわれはない(昭和二五年(オ)第一二〇号、同二八年四月九日第一小法廷判

決、民集七巻四号二九五頁、昭和三一年(オ)第九七七号、同三三年一月二三日第

一小法廷判決、民集一二巻一号九六頁参照)。また、被上告人先代のなした本件解

約の申入れに正当の事由あり、本件家屋明渡を求める理由が同人の死亡により消滅

したものとは認められないとした原審の判断は、挙示の証拠関係に照らし是認でき

る。それ故、賃貸人たる被上告人先代のなした本件解約申入れが効力を生じた昭和

三三年一一月九日の後である昭和三六年三月一五日に、同人が死亡した本件におい

ては、その死亡を理由として、右解約が正当の事由を失つて無効に帰したとする所

論は採るを得ず、原判決には所論の違法は認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 朔 郎

裁判官 長 部 謹 吾

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